今日より一歩先へ

22期K-Visionのビジョンテーマは「今日より一歩先へ」です。連休中に読んだ本に西郷隆盛の言行をまとめた『南洲翁遺訓(なんしゅうおういくん)』が載っていました。その中に「過ちを改むるに、自ら誤ったとさえ思い付かば、夫(そ)れにて善し」という言葉があります。過ちを改めるには、自分が間違いを犯したと自覚すればそれでよい、という意味です。続けて「其の事をば棄て顧みず、直ちに一歩踏み出す可(べ)し」とあります。過ちを犯したことにこだわり続けず、直ちに良いほうへ一歩踏み出すことが大事である、ということです。最も悪いのは、過ちを犯したことを悔やむだけで、何とかその場を取り繕おうとすることです。西郷隆盛はこのような態度を、茶碗を割った時に、そのかけらを集め合わせて元のようにしようとする行為にたとえて、戒めています。
失敗を認めることは敗北ではありません。それは自己革新へのスタートだと思います。自らを素直に省みつつ、直ちに勇気ある一歩を踏み出せばよいのです。決して難しいことではありません。