人は仕事で磨かれる

keins_jin2006-08-15

今日も本の紹介です。一言でいうと痛快な本です。
伊藤忠の社長を6年間勤め上げ現在は代表取締役会長なのですが、軽快な文章と歯に衣着せぬ直言は爽快な気分にさせられます。「そうそう」と納得しながら読みました。
この本の著者は丹羽宇一郎さんです。実は4月に高松に講演会に来られた時に講演を聴きに行ったことがあり、その講演の内容にも感銘を受けました。

「社長を辞めたらタダの小父さん、格好つけたってしようがない」の言葉に著者の人柄がでているように思います。この本の中に「もっと本を読んで論理的思考ができるように、想像力が働かせることができるようにしなければいけない」と書いてあります。確かにそうだと思います。そういうことが今やっと本心で理解できるようになりました。もっと、本を読み豊かな感性を身につけ、仕事の先を推測する力をつけたい。

丹羽さんは正直で、あとがきに「経営トップとして生活し、権力の甘い蜜を味わった人間がこれを断ち切り、人にお世話されることに慣れた人間が、それから離れる寂しさをどう断ち切るか。心に潜む「謎」が「魔」とならないようにしなくてはなりません」と書いておられます。この世の中の権力に固執する人たちに是非読んでもらいたい。最後にはそう感じました。

写真は裏表紙です。「汗出せ 知恵出せ モット働け」なんだかこの言葉「しゃきっ」とさせられませんか。